「子どものこころのケアと看護」をテーマとしたホームページを開設しました。
今のところ、コンテンツは「児童・思春期精神科病棟の看護 基本のQ&A」のみですが、これから少しずつ増やしていきたいと思っています。
そこで、私がこのサイトを開設しようと思ったいきさつを簡単に紹介することにします。
私は関西の大学を卒業して、児童・思春期の精神科を専門とする東京都立梅ヶ丘病院に勤務しました。
そもそも、当初からこの領域をめざしたわけではありません。小児看護に大変興味があったので、子ども病院に勤務したいと考えていました。勤務を希望する都立病院を選ぶ際、子どもを対象とするとパンフレットに書いてあった病院を選んだうちの一つが梅ヶ丘病院でした。
私の看護の原点は、この梅ヶ丘病院での経験です。
精神的な困難を抱えながらも力強くユーモアいっぱいに生きる子どもたちと出会いました。同時に、彼らの育ちを支える環境が以下に多くの課題を抱えているか、彼らの困難を大きく、そして、どうすることもできない状況にしてしまっているか、ということを知りました。
それでも成長していく子どもに感動しながら、自分の無力さに悩みました。でも、一緒に悩んでくれる仲間もできました。
私の頭の中には、どんな困難にも立ち向かう子どもの姿、そんな子どもをどう支えていくべきか悩んでいた自分、ともに悩み考えてくれた仲間の姿が今でもぐるぐる回っています。
その後、大学院に進学し、看護師の行っていることを言葉にして語り継ぐことの重要性とその方法を学びました。
このサイトでは、子どものこころのケアに携わる方と双方向の対話を行い、その中から様々なヒントを得ることを試みたいと思っています。
ヒントは臨床で働く皆さまの足元にあると信じています。私は、そのヒントを言葉にすることができないか、試行錯誤しています。
どうぞよろしくお願いします。