第33回日本看護科学学会学術集会でポスター発表をしました。

平成25年12月6日~7日に大阪国際会議場で開催された 第33回日本看護科学学会学術集会で、ポスター発表をしました。

演題は、『児童・思春期精神科病棟における院内多職種連携の構造』です。これは、平成23年に児童・思春期精神科病棟における看護ガイドラインを開発するために、児童または思春期の精神科病棟を有する施設での臨床実践において実績があるとして推薦された精神保健福祉にかかわる専門職に行ったヒアリング調査の内容を多職種連携の視点で再分析し、まとめたものです。

ヒアリング調査は、看護師だけでなく、医師、臨床心理士、作業療法士、保育士などの他職種にも行い、どのように自分の専門性を活かしてチームでケアしているかについても聞きました。どの人も児童・思春期の精神科では、多職種で連携してケアを行うことの重要性について、とても熱心に語って下さったのが、強く印象に残っており、この度データを整理してまとめることにしたのです。

そして、児童・思春期精神科病棟における院内多職種連携の構造として、児童・思春期精神科病棟での院内多職種連携の機能、必要条件としての専門性への自己洞察、前提となる共通認識、連携の形態が明らかとなりました。

発表ポスターは、「研究成果」のページから閲覧・ダウンロードができます。

https://capsychnurs.jp/research/

質問やご意見をたくさん頂いたのですが、主なものを紹介します。

  • 医療観察法病棟にご勤務の方から、結果として示した連携の構造が似ている、とご指摘を受けました。児童・思春期精神科病棟と医療観察法病棟のいずれも多職種連携のニーズが高いが、共通している点、異なる点があるのだろうか、比較してみると良いかもしれません。
  • 多職種連携の全体のコーディネートは誰がどのようにしているのか。スタッフ一人一人の能力はどうなのか?
    とのご質問を頂きました。本研究では、そもそも当該領域での臨床経験・能力がすぐれていると推薦された方を対象としたインタビューだったので、多職種連携についても「できている施設」の「できているスタッフ」に基づく結果であり、多くの病院・病棟が抱えている困難を反映していないという研究の限界に改めて気づきました。

また、7日(土)に学会会場に隣接するリーガロイヤルホテルにて、「児童・思春期精神科病棟における看護実践能力向上のための学習プログラムの構築(平成25年度 科学研究費補助金 基盤研究(C))」の一部である「看護師養成課程における子どもの心に関する教育の実態調査」について、共同研究者とともに、今後の分析の方向性を話し合いました。

リーガロイヤルホテルのあちこちで、素敵なクリスマスの飾りを見ることが出来ました。

この調査では、大学や専門学校で精神看護と小児看護の指導にあたっておられる先生方を対象に、子どもの心に関する教育がどの程度なされているかについてアンケートを実施しました。たくさんの方からご回答を頂くことができました。本当にありがとうございます。

調査結果は、3月にこのホームページ上で公開致しますので、しばらくお待ちください。

 

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