到達目標・行動指標一覧


実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
児童・思春期精神科看護の経験年数 その領域でおおむね1年目 その領域でおおむね2~3年目 その領域でおおむね3~5年目 その領域でおおむね6年目以上
活動範囲所属部署内所属部署内所属部署内看護部全体またはそれに該当する部署
到達目標指導や教育のもとで、子どもとの関係性を発展させ、計画的に看護を実施することができる。子どもと家族に積極的に関与し、チームに働きかけてニーズに沿った看護を実践できる。また、自己の学習課題を見つけることができる。子どもと家族の包括的理解と多職種との協働によって、困難に対処し、治療を前進させることができる。自己の学習課題に向けた活動を展開できる。高度な看護活動を実践でき、かつ他者にモデルを示すことができる。指導的役割を発揮し、病棟全体の看護の質向上に寄与することができる。

アセスメント

効果的な情報収集を行い、子どもと家族を包括的に理解し、ニーズを特定し、介入の糸口を見つける。

実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
到達目標枠組みに従って必要な情報を子どもとその家族への観察と聞き取りから得ることができ、子どもの日常生活上の問題(看護介入を必要とする子どもの課題)を特定することができる関係機関からの付加的な情報収集と看護実践によって、子どもと家族を多方面から詳細かつ正確に評価し、子どもの課題を全体像の中に位置づけるとともに、子どもと家族のニーズから必要な看護介入を見出すことができる関係機関との密な連携や家族との十分なコミュニケーションによって子どもの養育環境を包括的に理解し、子どもの問題の背景にある課題を特定した上で、今後の成長発達を見据えたケアの方向性を示すことができる子どもと家族のみならず、地域の社会資源や病院の置かれている状況を勘案して、看護に対する高度な管理上の意思決定を行うことができる
行動指標
  • 病棟で使用しているアセスメントシートを用いて基本的な情報収集を行う
  • 情報収集のため子どもと家族の両方から話を聞く
  • 他職種や他の看護師からの情報を積極的に得る
  • 外出・外泊帰棟時の子どもの言動を観察する
  • 面会・外出・外泊時の様子を確認する
  • 一人で過ごしている時と集団の中にいる時の両方の子どもの様子を観察する
  • 自分が勤務していなかったときの子どもの様子を確認する
  • 行動制限を行っている子どもの状態を指示に基づいて観察する
  • 身体の不調をバイタルなどで観察する
  • 他職種や他の看護師からの情報を積極的に活用する
  • 不足している情報を得るために家族や関係者に主体的に問い合わせる
  • 自宅の構造や周辺の様子など子どもの生活環境を観察するために家庭訪問を行う
  • 子どもと向き合い子どもの本音を聞く
  • 子どもに対する親の思いや今後の希望を聞く
  • 看護師の話に対する子どもと家族の理解の程度を確認する
  • 治療やケアに伴う子どもの変化を観察する
  • 子どもと家族員との関わりを観察する
  • 病棟内の子ども集団における力動を観察する
  • 子どもを取り巻く地域の状況を知る
  • 最近の子どもの特徴を知る
  • 学校や地域の支援機関と情報交換を行う
  • 他職種から異なる視点での新しい情報・新しい理解を得る
  • 家族と向き合い家族の本音を聞く
  • 子どもなりのスタッフの使い分けを観察する
  • スタッフそれぞれの特性と能力を知る
  • スタッフに生じていた子どもへの陰性転移・陽性転移に気づく
  • 子どもと治療者を合わせた集団の力動を観察する
行動指標
  • 子どものできないこと(限界)と得意なこと(強み)を知る
  • 疾患の症状による日常生活への影響を理解する
  • 子どもと大人に対する子どもの関わり方の特徴を理解する
  • 疾患の症状として子どもに現れている言動を理解する
  • 家庭での食生活、金銭管理等、入院前の日常生活を把握する
  • 子どもにとっての正の強化子と負の強化子を理解する
  • 子どもの普段とは異なる状態〈興奮・混乱など)を理解する
  • 隔離拘束を初めて体験した子どもの衝撃を考える
  • 子どもの自分の病気と治療に対する理解を知る
  • 子どもの知的レベルを把握する
  • 抽象的概念に対する子どもの理解度を確認する
  • 子どもが望んでいる生活環境を知る
  • 子どもの心理的な注意サインを知る
  • 子どもの不安な気持ちを知る
  • 様々な場面での子どもの困りごとを把握する
  • 入院生活の負担や恐怖を子どもの目線で理解する
  • 正常発達との比較から子どもの心身の発達段階を理解する
  • 子どもの愛着形成の問題の有無を理解する
  • 親の理解力を把握する
  • 親の精神状態をアセスメントする
  • 家族間の関係性を理解する
  • 治療段階を踏まえて疾患による症状と子どもの変化を理解する
  • 薬物療法の効果を理解する
  • 子どもが他者との関わりから受ける影響を知る
  • 暴力行為・逸脱行為のきっかけを把握する
  • 子どもの良い行動変容を導くきっかけを把握する
  • 情報を統合して子どもの全体像を構築する
  • 子どもから受ける治療者側の影響を理解する
  • 生育歴を掘り下げて考える
  • 子どもの回復のプロセスを理解する
  • 子どもが問題行動に至るプロセスを把握する
  • 問題行動の背景にある発達上の課題を理解する
  • 子どもの言動の背景にある気持ちを理解する
  • 子どもの自尊心。自己肯定感をアセスメントする
  • ケアの展開や治療の継続を困難にしている要因を考える
  • 問題行動に関連する複雑な要因を紐解き根底にある課題を理解する
  • 家族システムのあり方をアセスメントする
  • 家族関係を紐解いて家族の強みを探る
  • 家族が抱く脅威・不安を理解する
  • 家族と病院側の認識のズレを知る
  • 家庭の養育力を考える
  • 子どもの将来を見越して今の治療の意味を明確にする
  • 子どもの愛着と退行を理解する
  • 今後必要なケアを予測する
  • 子ども集団の変化、および変化を起こした要因を理解する
  • 子どもによる治療者側の巻き込まれを理解する
  • スタッフ間の分裂のメカニズムを理解する
  • 家族がもつ価値観を理解する
  • 入院している全ての子どもとその家族の特徴を広く把握する
  • 子どもたちへの病棟ルールが機能しているか考える
行動指標
  • 病棟で使用しているスコアシートを用いて子どもと家族の状況の客観的評価を行う(転倒防止、自殺リスク、暴力のリスク評価など)
  • 看護が対応できることかどうかを判断する
  • 医師の介入が必要かどうかを判断する
  • 子ども・家族と病棟の状況に応じて看護ケアの優先順位を決める
  • 衝動性のコントロールに対する対処を考える
  • 子どもと家族のニーズを把握し、優先順位をつける
  • クールダウンの開始と終了の判断をする
  • 治療やケアの効果を判断する
  • 子ども集団におけるキーパーソンを特定する
  • 行動拡大を計画する際のリスクアセスメントを行う
  • 緊急性の判断をできるだけ早くに行う
  • 入院の必要性を考える
  • 適切な退院時期と退院先を考える
  • 子どもに対する病棟ルールの変更の必要性とタイミングを判断する

援助の基盤づくり

子ども・家族とのコミュニケーションを通して自己洞察を深め、良好な援助関係を構築する。

実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
到達目標子どもへの生活支援や個別の関わりを通して楽しい時間を共有し、関係性を発展させることができる子どもと家族の気持ちを共感的に理解して受け止め、子どもの特性に合わせた関わりを行うことで治療的で相互的な関係を構築することができる。また、子どもと家族との関わりで生じた自己の感情を適切に取り扱うことができる治療的関係の中で生じた抵抗を理解した上で、子どもと家族が主体的に行動変容できるように意図的に関わることができる看護師が子ども・家族との間に良好な治療的関係を構築することができる病棟環境を積極的に創造する
行動指標
  • 守秘義務を守り子どもと家族が安心して自由に話せるように配慮する
  • 子どもとの楽しい時間を作って共有する
  • 子どもの興味関心を共有する
  • 子どもに遊びを教えてもらう
  • 子どもの興味・関心に応じた関わりを行う
  • 子どもの生活の支援をする
  • 一対一の関わりの時間をもつ
  • 子どもとの関わりを多く持ち時間をかけて関係性を築く
  • 一人でいる時に声をかける
  • 雑談などを通して関わる
  • ただ子どもの側にいる
  • 子どもの味方になる
  • 子どもと関わる時間の見通しを立てて約束を守る
  • 担当看護師を家族に認識してもらう
  • 子どものつらさを理解する
  • 子どもの甘えを受け止める
  • 子どもの「いま、ここ」の感情に寄り添う
  • 問題行動の背景にある子どもの思いを考えながら接する
  • 子どもが受けとめてくれたと認識できるようにする
  • 子どものポジティブな面に焦点を当てて関係を築く
  • 子どもとの適切な心的距離を理解する
  • 子どもの言動によって自分が心理的に巻き込まれていることに気付く
  • 子どもの発達段階や疾患の特性に応じた有効なコミュニケーションの方法を用いる
  • 看護師が自己開示する(看護師の感情や経験を子どもと分かち合う)
  • 遊びの中で子どもの思いを引き出す
  • 子どもとの関係性の終結をしっかり行い、子どもにとっての次の対人関係のステップにつなげる
  • 子ども集団の中で治療段階に応じた優先順位を設定して関わる
  • 保護者からケア提供への同意を得る
  • 入院当初に家族との関わりを十分にもつ
  • 子どもの病棟での様子を定期的に家族に伝える
  • 家族のしんどさや不安を時間をかけて聞く
  • 家族の来棟時に話を聞く(必要に応じて面談を行う)
  • 積極的に家族に会って話を聞く
  • 子どもや家族との関わりで生じたネガティブな感情に向き合う
  • 子どもとの信頼関係を早期に築いて治療への動機づけとする
  • 子どもの回復の過程に応じて生じた子どもの感情に寄り添う
  • 問題行動の背景にある子どもの思いを考えながら接する
  • 子ども・家族と適切な距離を保つ
  • 子どもとの関係で生じた転移に早期に気づき対処する
  • 愛着形成に問題がある子どもに対して、ほどよい退行を用いながら愛着関係を再構築することができる
  • 疾患や治療の知識を親に伝え、理解を促す
  • 子どもの気持ちを親に代弁する
  • これまでのやり方を変えることが難しい家族の気持ちを理解する
  • 親が看護師に向ける転移感情を理解する
  • 家族と子どもがもつ潜在的な力を信じる
  • 子どもや家族から嫌われることをいとわずに必要なケアを行う
  • 患者看護師の二者関係から第三者を含めた複数での関係性を発展的に作る
  • 笑顔で明るい病棟の雰囲気を作り出す
  • 入院中のどの子どもの家族とも顔見知りになる
  • 家族からの苦情に対して適切な対応をする
  • スタッフ間の分裂を未然に防ぐ
  • スタッフ間の分裂が生じた時は、早期に対処する

援助行動

子どもと家族のもつ問題を解決するため、および、成長発達を促すために、計画的かつ効果的に看護を実践し、評価する。また、予期せぬ状況に対して、臨機応変に看護実践を展開する。

実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
到達目標子どもの日常生活上の問題(看護介入を必要とする子どもの課題)に対して、目標を設定し、計画的な援助を行うことができる。治療や看護に対する子どもと家族の思いを聞くことができる子どもと家族の主体性を引き出し、ともに課題に取り組む。また、子どもと家族の強みに着目し、成長発達を支援する子どもと家族が自らの課題に対する理解を深め、納得のいく治療を受けられるよう支援するとともに、困難な局面において臨機応変に対応することができる。また、集団を対象とした治療プログラムを主導することができる看護実践上の課題に対して介入プログラム・マニュアルの開発および評価を行い、病棟全体の看護の質向上に寄与することができる
行動指標
  • 看護上の課題と看護目標を明確にする
  • 子どもが理解できるように工夫して課題を共有する
  • 子どもと一緒に課題への対応や問題の解決方法を考える
  • アクションプランを子どもと共有する
  • 子どもの行動変容を促すために行動療法に基づく看護介入を、サポートを得ながら実施する
  • 子どもに適した分かりやすい方法で約束事や話し合った内容を示す
  • 問題行動が発生した時の対応を事前に明確に決めておく
  • 課題に対する振り返りを子どもと一緒に行う
  • 子どもと向き合う時間を作り、子どもが話を聞いてもらえたという感覚を持てるようにする
  • 家族・子どもが課題に向き合う必要性に気づくようにする
  • 現在の課題と治療の方針を子どもが理解できるように説明する
  • 子どもの強みを強化し生活に活かす
  • 子どもの拘り行動を緩和させる(小さな拘りの克服、矛先を変えるなど)
  • 疾患の特性に合った支援を提供する
  • 子どもが好きな遊びをケアに取り入れる
  • 子どもの好ましくない行動に対して注目せず無視する
  • 薬の作用と副作用を伝え飲みやすい工夫を一緒に考える
  • 子どもが落ち着ける環境を提供するために個室を活用する
  • 子どもが自分の状態に合わせて頓服薬を使用できるよう指導する
  • 子どもが成功体験を積めるよう機会を提供し、ポジティブなフィードバックを行う
  • 入退院時に生活の変化にスムーズに対応できるよう支援する
  • 子どもが学校へ行けるよう支援する
  • 子どもが自分の葛藤に直面するのを助ける
  • 子どもが自己決定できるように治療の意味と今後の見通しを説明する
  • 退院先の決定について丁寧に子どもに説明する
  • 子どもの成長に合わせて子どもが自己決定できるよう支援する
  • 思春期になったら子ども主体の治療へ移行を行う
  • 子どもが家族から自立する力をつける
  • 危機状態に陥った時の対応を子どもと一緒に考える
  • 効果のあったケアを他の課題に応用する
  • 結果ではなく成長の過程を褒める
  • 子どもの将来を考えて支援する
  • 子どもの本音を上手に聞き出す
  • 子どもが失敗体験を受け入れ乗り越えられるよう支援する
  • 治療効果が得られなかったなど状態の悪化を打開するための看護ケアを提案する
  • 子どもが自分の抱える困難を言語化できるように支援する
  • 子どもの行動に意味づけをして伝える
  • 病気の受け入れについての子どもの葛藤に対する不安を緩和させる
  • 家庭の養育力を踏まえた退院後の生活に対する具体的な援助を実施する
  • 多職種や評価尺度を用いて看護のアウトカムを客観的に評価する
  • 看護のアウトカム評価を活かしてより治療効果の高い看護実践を導く
  • 看護師と子どもの相性を見極め,担当看護師を決定する
  • ケアの仕切り直しを判断する
  • 病棟の課題毎にプロジェクトを立てて関わりの手引きにまとめる
  • セカンドオピニオンについて説明する
  • 看護の継続性が確保される仕組みをつくる
  • ケアの質が保てるようマニュアルの作成や見直しをする
行動指標
  • 暴力・暴言に対しては毅然とした態度で対処する
  • 興奮状態にある時は指示に従い適切な方法でクールダウンを行う
  • 問題行動が発生した時に指導する
  • イライラや暴力の理由を子どもに聞く
  • 安全に隔離・拘束を行う手技を身につけ、他のスタッフとともに実施する
  • 暴力や逸脱行為に対しては厳しく対処しつつも、子どもの人格や気持ちは否定しない
  • 暴力は良くないことを教え暴力を防ぐ
  • 子どもと一緒に遊びを楽しむ
  • ケアの方針や病棟のルールは毅然とした態度で一貫して守る
  • 家族が思いを表出しやすいように工夫する
  • 身体的な不調や外傷に適切に対応できる
  • 子どもの身体管理を指示に従ってできる
  • 物理的・人的に場面を構造化し暴力・問題行動が起こりにくい治療環境をつくる
  • 暴力・問題行動に至る個別のパターンを子どもと共有し、対処方法を一緒に考える
  • 行動療法に基づく看護介入によって暴力・問題行動を漸減させる
  • 行動制限下にある子どもに安全と安心を保障した関わりができる
  • 友達関係における子どもの課題を明らかにし、対処方法を見出す
  • 一人で過ごしている子どもを遊びに巻き込む
  • 同時に話しかけてくる子どもたちの話を順番に聞く
  • 集団の中でキーになる子どもを把握しサポートする
  • 家族にできること、家族がすべきことを具体的に伝える
  • 病棟の規則正しい生活を外泊中も実践するよう子どもと家族に指導する
  • 家族の力に合わせた外泊時の課題を設定する
  • 病棟で頑張っている子どもの様子を家族に伝える
  • 家族のできているところを伝えエンパワメントする
  • 家族が子どもの良いところに気づけるようにする
  • 家族に子どもの疾患や症状を理解してもらう
  • 治療方針、看護の意味、治療効果を家族に理解してもらう
  • 退院後の地域のサポート体制を家族と子どもに説明する
  • 身体的な危機にある子どもに対して心理面に配慮しながら身体管理を行う
  • 怒りや興奮をコントロールするためのエビデンスに基づくプログラムを実施する
  • 行動拡大に伴う看護ケアを主導する
  • 暴力、問題行動を繰り返す子どもへの対応を考える
  • 子どもが主体となって楽しめる集団活動を計画・実施・評価する
  • 集団活動を通して子どもの発達を促す
  • 特定の子どもへの看護師の対応が他の子どもに与える影響を踏まえてケアを決める
  • 目的に照らして集団活動の評価を行う
  • 子どもの療育環境におけるキーパーソンに働きかける
  • 家族員それぞれの役割を伝え、家族が子どもをケアできる体制を整える
  • 親の子育ての不安に寄り添い家族が前向きに子どもに関われるよう支援する
  • 親自身のつらさや傷つきを理解し、ねぎらう
  • 家族が納得のいく退院となるようサポートする

協働

多職種チームおよび看護チームの一員としての自分の役割を見出し、チームワークおよびリーダーシップを発揮して、ケアの質の向上に寄与する。また、他機関への働きかけや、資源の掘り起こしを行う。

実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
到達目標病棟スタッフの動きに留意しながら、子どもに対して集団および個別の関わりを実施することができる多職種チームにおける看護の役割を自覚し、他のスタッフを巻き込みながら、担当の子どもと家族への看護を総括的に担うことができる関係機関および他職種の機能と役割を理解し、積極的に働きかけて協働することで、困難に対処し、治療を前進させることができる看護の専門性を発揮して多職種チームに貢献し、困難な課題の解決に組織的に取り組むことができる。また、質の高い看護を実践できるよう看護チームのマネジメントを行う
行動指標
  • 病棟スタッフ全員で子ども集団を受け持つ
  • アセスメント・ケアプラン等の情報を記録に残しチームで共有する
  • 看護師同士で声を掛け合って個別対応の時間をつくる
  • 病棟スタッフで決めた内容を子ども・家族に伝える
  • チームの一員として報告・連絡・相談を適切に行う
  • 院内学級の教員から学校での様子を聞く
  • 担当の子どもの看護ケアを総括的に担う
  • 一人で抱え込まずに適宜他のスタッフの力を借りる
  • スタッフの世代や価値観によるケアの違いを知る
  • 家族・子どもの関わりから生じた負の感情をチームで表出し共感し合う
  • 多職種それぞれの役割と仕事内容を理解する 
  • 多職種チームの一員としてケアの方向性の決定に貢献する
  • 他の職種と共同でケアを実施する
  • 医師と一緒に治療方針や対応を決める
  • 医師と一緒に治療の評価を行う
  • 医師の意思決定がスムーズに実施されるようサポートする
  • 医師の診察内容を家族が十分理解できるよう支援する
  • ケアプラン策定時には子どもと家族にも参加してもらう
  • 暴力発生時に、自分の担うべき役割を理解し、他のスタッフと協働して対応する
  • 院内学級の教員と連携して子どもの登校支援を行う
  • 家族・子どもの関わりから生じた負の感情に対してチームで対処する
  • 多職種でお互いの専門知識と援助技術を共有する
  • 看護の限界を知りつつも看護でできることは首尾よくやる
  • 他の職種の価値観・受けてきた教育・役割の違いを理解する
  • 看護の専門性と仕事内容を他職種に理解してもらった上で役割を担う
  • 問題が発生した場合はタイムリーに話し合い対処法を決定する
  • 毎日病棟での十分な意見交換を行い、チーム全体の決定として最適な看護を見出す
  • 子ども・家族と他の職種の橋渡しをする
  • 看護師の見立てを医師に伝える
  • 主治医が対応すべき事柄を明確にする
  • 看護の方針を医師に提案し医師の理解を得た上で実施する
  • 医師と家族の対話を促進する
  • 他の職種や関係機関とのカンファレンスで意見交換する
  • 会議の目的に合致した人を選定して招集する
  • ケースワーカーと連携して退院後の地域での支援機関を考える
  • 地域の学校や施設の職員など地域の支援機関の困難を聞き対応方法を伝える
  • 病棟での実践を地域の学校でも活用できるよう教員と連携する
  • 退院後の地域の福祉・医療・教育への移行がスムーズに行くように入院中から繋がりをつくる
  • ケアの中心を必要時には他の職種や他機関にスムーズに移行させる
  • 多職種での情報共有にカンファレンスシートを活用する
  • 他の診療科と連携する
  • 他の看護師の課題に対するヒントを提供する
  • 暴力場面においてスタッフが連携して対応できるようリーダーシップを発揮する
  • 看護の専門性や強みを活かし発展させる
  • 子どもへの対応を通して看護師チームが分断する可能性を理解し、チームが団結して対応する
  • 必要に応じて、特別チームを結成する
  • 看護師それぞれがもつ経験や強みが子どものケアに活かせるよう役割分担を決める
  • 子どもへの対応において統一すべき看護師の判断基準と対応を考える
  • 担当看護師の負担を考慮し抱え込みを防ぐ
  • インフォーマルでざっくばらんなスタッフ間の交流ができる環境をつくる
  • 担当看護師が行き詰まりを感じた時にタイムリーにサポート体制をつくる
  • 他職種と調整して地域の関係機関とのカンファレンスを招集する
  • 事例を通したケアや病棟運営を記録に残して蓄積し、活用する
  • 治療ガイドラインをスタッフに周知させる
  • 看護の質向上に寄与する組織づくりにおいてリーダーシップを発揮して取り組む
  • 看護の質を上げるために他のスタッフを巻き込んで取り組む
  • 一日のチームの動き方を計画する
  • 情報共有と守秘義務に関する倫理的判断を行う
  • 多職種で役割を分担して困難ケースに対応する
  • 主治医・警察等と連携して虐待ケースの対応に応じる
  • いろんな看護師が子どもに関われる体制をつくる
  • 看護チームのマネージメントの役割を担う
  • スタッフみんなが状況に応じてリーダーシップを発揮できる機会を提供する

専門能力の開発

児童・思春期精神科看護の専門性を理解し、さらなる知識の獲得と看護実践能力の向上に対して意欲的に学習を継続する。

実践段階 レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ レベルⅣ
到達目標精神疾患の症状と対応についての基礎的な知識、および、身体ケア、コミュニケーション技術などの看護技術の基本を臨床現場での実践を通して修得する子どもの成長発達および精神症状を適切に評価する能力を身に付け、困難事例の看護実践に積極的に取り組むことができるエビデンスに基づく看護実践を行うために、広い視野で自己研鑽を行うことができる。また、他の看護師と学びを共有することができる自らのキャリアにおける課題を見出し、高い専門的知識の習得に取り組むことができる。また、病棟の学習ニーズに基づき、ケアの質を向上させるためにリーダーシップを発揮して具体的に取り組むことができる
行動指標
  • 関係性を構築するための共感的なコミュニケーション技術を身につける
  • 担当の子どもの疾患と治療、発達段階を理解する
  • 基本的な身体ケアに関する看護技術を身につける
  • 精神看護・小児看護の基礎的知識を身につける
  • 精神保健福祉法の理念と治療行為における法的位置づけを理解する
  • 児童福祉法、虐待防止法などの関連法規の理念と法に基づく対応知る。
  • 子どもに特徴的な事故を理解し、事故防止のポイントを知る
  • 安全に行動制限を行う手順を理解する
  • 先輩看護師の看護実践を見習う
  • 精神科医から診断・薬物療法について学ぶ
  • 子どもが興味を示している遊びやキャラクターを調べる
  • 仕事とプライベートを切り替えられる
  • 看護実践の中で自分が大切にしていることを考える
  • 児童・思春期精神科の主要な疾患の症状と治療を理解する
  • 幼児期から成人するまでの正常発達の過程を細かく理解する
  • 思春期心性を理解する
  • 精神症状のアセスメントを通して問題を明らかにしその問題を表現できる
  • 疾患に合わせた対応方法・治療プログラムを理解する
  • 児童思春期精神科で用いられる主要な検査方法を理解する
  • 発達段階に応じた仲間関係のあり方を理解する
  • 自分の子ども時代の経験を振り返ることで子どもの気持ちを理解する
  • ケースレポートを作成し自分の看護実践を振り返る
  • 困難なケースへの看護を経験する
  • 家族や子どもの多様性を受け入れる
  • 看護師は伴走者であることを理解する
  • 修得すべき知識・技術を明らかにし主体的に学習する
  • 自分の看護観を言語化する
  • 子どもを取り巻く社会的課題を理解する
  • 精神保健福祉における社会的課題を理解する
  • 疾患に合わせた対応方法・治療プログラムを知る
  • 外部研修に参加し新しい知識を得る
  • 他施設との交流を通して学ぶ
  • 看護以外の専門領域について専門書や研修を利用して学ぶ
  • 病棟のニーズを見極め勉強会の企画運営に主体的に関わる
  • 他のスタッフにアドバイスする
  • 後輩の育成に関与する
  • 仕事に役立つ資格の取得を考える
  • 自分の発達過程における課題を整理する
  • グループに参加し自分の感情や傾向に気づく
  • 看護師として自己の課題をに向き合う
  • リーダーシップについて学ぶ
  • 看護管理について学ぶ
  • 専門のコースを履修して専門性を深める
  • 学会で看護実践を発表する
  • 伸ばしたい専門性を決める
  • 病棟スタッフそれぞれの教育ニーズを知る
  • 病棟スタッフ全員がニーズに合致した学習ができるよう環境を整える

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